先日、こどもと一緒にいろいろな材料を使ってプラ板遊びをしました。
作ったものは、
本記事では、
そもそも、プラ板はなぜ縮むのか~プラ板遊びのしくみ
どんな材料ならプラ板遊びできるのか
材料と材料の違いを知って遊ぶ~身の回りのプラスチック製品の作り方
についてメモしています。
プラ板遊びのしくみ
「プラ板」はなにでできているのか
お店で売っている「プラ板」は何でできているのでしょうか。
100均で買ってきたプラ板を見てみます。
材質=「OPS樹脂」と書いてあります。
「PS」はポリスチレンのことです。
そして、「OPS樹脂」は、二軸延伸ポリスチレンシートのこと。
「二軸延伸」はプラ板の作り方を示す言葉です。
「二軸延伸」とは、どのような作り方なのでしょうか。
プラ板はどうやってできているのか
プラ板は、ポリスチレンを二軸延伸してできたものです。 「二軸延伸」とは、縦横二方向に引っ張って延ばすこと。 プラ板は、ポリスチレン樹脂を
- 2つの方向に引っ張って延ばして、
- 冷やして固めて
つくります。
なぜトースターなどで温めると縮むのか
プラ板は絵を描いた後、トースターなどで温めると縮みます。
これは、元々引っ張って無理やり延ばされたポリスチレンが、元の状態に戻ろうとする現象。
プラ板遊びは、ひっばって延ばされたプラ板が、延ばされる前の状態に戻ろうとすることを利用したものなのです。
どんな材料ならプラ板遊びができるのか
プラ板遊びは、ひっばって延ばされたプラ板が、延ばされる前の状態に戻ろうとすることを利用したもの。
だとすれば、わざわざプラ板専用の板を買ってこなくても
- 引っ張って延ばした状態で固められた
- ポリスチレン
があればプラ板遊びができます。
そして、
引っ張って延ばした状態で固められた
ポリスチレン以外の樹脂
でもできる模様。
いろいろな材料を試してみました。
いろんな材料でプラ板遊び
準備した材料
100均のプラ板(ポリスチレン)
春雨スープ蓋(ポリスチレン)
ペットボトル(ペット)
100均のプラ板でプラ板遊び
普通のプラ板 に絵をかいてトースターで温めてみました。
160℃できれいに縮みました。
ただ、せっかくきれいに書いた絵が、縦長や横長になってしまいました。
縦横で縮みかたがちがうのです。
なぜ縦横均一に縮まないのか
縦横の縮む量(収縮率)がちがうのは、もともとの縦横の伸ばした量(延伸率)が違うためです。
収縮率を計算して、それを加味すると、まあまあ、まん丸になります。
CanDoのプラ板の縦横収縮比率
ちなみに今回使用したCandoのプラ板の収縮率は、ざっくり2倍でした。
もう少し正確には、
縦 完成サイズの2倍
横 完成サイズ2.2倍
とすると、ほしいサイズとなりました。
おそらく、ダイソーのプラ板は違う比率でしょうし、CANDOのプラ板でもロット違いだと別の比率かもしれません。
メダルを作りたい場合、
プラ板を縦長に置いて、93mm×84mmくらいに切ると、
Φ42mmくらいになりました。
ちなみに、もし、小学生のこどもがいたら、これを計算するの、すごく良い「比」の勉強になりそうです。
春雨スープ蓋(ポリスチレン)
次に、プラ板と同じくポリスチレンでできている春雨スープの蓋を160℃で加熱。
加熱前
加熱後
きれいに縮みました!
やはりポリスチレンであれば、うまくできそうです。
ペットボトル(ペット)
最後はペットボトル。
ペットボトルはポリスチレンではなくて、PET=ポリエチレンテレフタレートでできています。
加熱前
加熱後
ペットボトルは縮むことは縮むんですが、うねうねになってしまいました。
調べてみると、「ペットボトルでビーズを作る」というのは割とメジャーな模様。
ペットボトルは縮みことは縮むんですが、くるっと巻いてしまういました。
さて、なぜでしょう。
なぜペットボトルだとまいてしまうのか
それはおそらく
材質
作り方
が違うから。
材質
材質が違うと、熱に対する性質も違います。
プラ板=ポリスチレン=融点100℃くらい
ペットボトル=ポリエチレンテレフタレート=融点255℃くらい
PETの方が融点がずっと高いです。
作り方(ペットボトルの作り方)
ペットボトルは主に、二軸延伸ブロー成形法で作られています。
試験管みたいなかたちの「プリフォーム」と呼ばれるペットボトルの元に空気を吹き込んでペットボトルの形に成形します。
ペットボトルも引っ張って延ばして作っているという点では、プラ板と同じなんですね。
ペットボトルも温めると元の形に戻ろうとする。
ペットボトルは元々の形が丸まった試験管形状なので、丸まった形になるのではないでしょうか。
ペットボトルで「プラ板遊び」をするなら、ペットボトルの丸くなる性質をうまく利用したもの、ビーズやブレスレットがよいようです。
まとめ
プラ板遊びのしくみ、
どんな材料ならプラ板遊びができるか
材料を知り、その違いを生かした遊び方
を調べてみました。 いろんな材料を知り、材料を生かした楽しい作品を作ってみたいです。