ようやく指の名前を覚えたこどもから質問を受けました。
本記事では、薬指の名前の由来を調べてみました
薬指はなぜ薬指というか。~薬指の名前の由来~
「昔、薬を水に溶かす際や塗る際にくすり指を使ったから」。
「薬師如来が右の第四指を曲げているから」
薬師如来は、病気の苦しみから救って下さるとされる仏様です。 薬師如来様の像は、大抵左手には薬壷を持っていらして、右手は施無畏(せむい)印に結んでおられます。 施無畏(せむい)印とは、右手の5指をそろえて伸ばし、手のひらを前に向けて、肩の辺に上げた形です。 薬師如来様の施無畏(せむい)印は、特徴があります。 薬指を前方にちょっと曲げていらっしゃるのです。
そんなわけで、薬師如来様が薬指を曲げていらっしゃるから、多くの人が薬指を使って薬をまぜたり、ぬったりするようになったという説があるようです。
……でも、ちょっと待って。
そもそも、薬師如来様はなぜ、薬指を曲げていらっしゃるのでしょうか。
人々が薬指を使って薬をまぜるようになったのが先なのでしょうか。
薬師如来様が薬指曲げた絵や像ができたのが先なのでしょうか。
なんだか、鶏と卵のような気もしますが、
薬師如来様が薬指曲げた絵や像は、人々が描いたものであることを考えれば、
一般大衆が、薬指を使って薬を混ぜたり塗ったりするという習慣が先に来るような気がします。
するとはじめの疑問に戻ります。
人々はなぜ薬指で薬を混ぜたり塗ったりしていたのでしょうか。
薬指を使うことに何かメリットがあったのでしょうか。
昔の人はなぜ薬指で薬を塗ったのか。
人が薬を混ぜたり塗ったりするときに薬指を使ったのは、薬指が一番清潔だったから、のようです。
え、親指、人差し指、中指、薬指、小指。
清潔度なんてどれも同じじゃないの?
確かに、実際に細菌の量が少ない等の科学的な根拠な根拠があるわけではないかもしれませんが、使用頻度から考えると、薬指は汚れる機会が少ないのかもしれません。
指の使用頻度を考えてみる
例えば、私たちは3本の指で鉛筆を持ちます。
ここで使うのは、親指、人差し指、中指。
何か物をつまんだりする時も登場するのはこの3本が手で薬指は小指を使うことは頻度が低いといえそうです。
では、薬指と小指ではどちらが汚れる機会が少ないでしょうか。
薬指と小指の日本を比較した場合、小指は手の一番外側にあるので意図的に使わなくても無意識に何かに触れてしまい、汚れることが多そうです。
結果、5本の指の使用頻度、汚れる機会を比べると、薬指が一番使いにくくて、一番物に触れない指だから清潔だということになりそうです。
薬指の他の呼び方
薬指は「薬指」、「お姉さん指」の他にも、
薬師(くすし)指
医者指
といった薬と関連する呼び方があるそうです。
また、薬指は薬を塗るのに使われるのと同じ理由でお化粧にも使われたため、
紅差し指
紅付け指
という呼び名もあるとのことです。
まとめ
- 薬指は、昔の人が薬を混ぜたり塗ったりするのに使う呼びだったので、薬指という名前になったと考えられる。
- 昔の人が薬を混ぜたり塗ったりするのに薬指を使った理由は使用頻度が低く5本の指の中で相対的に清潔度が高かったためと考えられる。
自分の唇にリップクリームを伸ばす時、お子さんに薬を塗ってあげるとき、
時には薬指を使ってみるのもいいかもしれませんね。