先日、こどもとスライムを作って遊んでみました。
「ホウ砂」と間違えて「ホウ酸」を買ってしまった失敗談を含め、メモしておきます。
基本のスライムの作り方
準備するもの
材料は
- 水
- 洗たく糊
- ホウ砂
の3つ。
紙コップ2つ、割りばし、ホウ砂をはかりとるためのスプーン、はかりを準備します。
手順
まずはじめに飽和ホウ砂水溶液を作ります。
「水」と「ほう砂」の割合が10:1程度で飽和状態となります。スライムに色を付けたい場合、絵の具を水に溶かし色水を作ります。
色水と洗たく糊を同容量混ぜます。これに、飽和ホウ砂水溶液を少しずつ足しながら混ぜます。
ホウ砂とホウ酸を間違えたが気づかずそのまま作る
手順通りに作ってみたところ、
- 水と洗たく糊を同容量混ぜたものに
- 飽和ホウ酸水溶液を入れると
一瞬で白濁したゴムのようなものが!
混ぜてもドローンとしたスライムになりません。
ここで、ネットの手順をよくよく見て、ホウ砂とホウ酸を間違えたことに気づきました。
×スライム=水+洗たく糊+ホウ酸
○スライム=水+洗たく糊+ホウ砂
なぜ洗たく糊+ホウ砂だとスライムができて、洗たく糊+ホウ酸だとスライムができないのか。
なぜスライムができなかったのか、調べてみました。
まずはスライムの原理です。
ホウ砂の場合
- 洗たく糊
- 洗たく糊にはPVA(ポリビニルアルコール)が入っています。
- ホウ砂
- ホウ砂(Na2[B4O5(OH)4]・8H20)は水に溶かすと、
- 2個のNa+と[B4O5(OH)4]2-に分かれます。
- [B4O5(OH)4]2-は5個の水分子H2Oと反応して、2個のホウ酸分子B(OH)3と2個のホウ酸イオンB(OH)4‐になります。
- ホウ酸イオンB(OH)4‐が水素結合によりPVAの分子鎖をつなぎます。
- 水素結合は弱い力で切れますが、切れてもまた別の相手と結合します。
- これにより、切れたりくっついたりというスライムの性質が現れるわけです。
ホウ酸の場合
ホウ酸は水溶液を作ってもホウ酸イオンができません。
よって、水素結合ができないためスライムにならないようです。
※ただし、以下のリンクによれば、ホウ酸水溶液にOH-を足せば、ホウ酸イオンができるため、スライムを作れるようです。
参考
http://martianmax7.kt.fc2.com/suraimunosikumi.htm
スライムの作り方復習
スライムには「ホウ酸」ではなく「ホウ砂」を使います。
スライム遊びには不思議な魅力があります。 ホウ砂もホウ酸も毒性がありますので、小さいお子さんがいらっしゃるご家庭は、お子さんが口に入れないよう、くれぐれもお気を付けください。