今の子供たちはデジタルネイティブ。
小さな頃から自然にデジタルの世界に触れています。
将来プログラマーになるか否かに関わらず、プログラムにおけるアルゴリズムの考え方は教養の1つになりそうです。
日本でもプログラミングを使ったワークショップや習い事を目にする機会が増えてきました。
でも、あんまりにも小さいうちからデジタル漬けになることにはちょっと抵抗がある。
そう感じるお父さんお母さんも多いのではないでしょうか。
そんなニーズに応える木製プログラミング玩具を使ったワークショップに参加してきました。
参加したワークショップ
- 「木製ロボット“キュベット”で初めてのプログラミング」
と言うワークショップに参加しました。
このワークショップは、Steamkidsというプロジェクトのイベントの一環で開催されたものです。
キュベットとは?
キュベットはイギリスのPRIMOという会社が開発した「デジタル画面を使わない」プログラミング玩具です。
キュベットくん
この子です。
右を向いたり、真っ直ぐ進んだり、コーディング通りに動きます。
コーディング板
このコーディング板を通して、無線で、キュベット君に命令を伝えます。
この板の上にブロックをのせ、プログラムを組みます。
例えば、黄色、みどり、赤、みどりと並べると、
- 左を向いて
- まっすぐ一マス進み
- 右を向いて
- まっすぐ一マス進む
という動作をします。
こちらメーカーのリンクです。
キュベットの詳細はこちらをご覧ください。
[blogcard url="https://www.primotoys.jp/"]
ワークショップ
年齢別に3.4人のグループに分けられます。
各グループにファシリテーターの方が1人ついてくださいました。
最初に、ファシリテーターの方が、キュベットくんを紹介。
子供たちは
- 立って、キュベットくんの動きをまねしたり、
- 実際にブロックを置いてキュベットくんを動かしてみたり
しながら仕組みを学びます。
なんとなく動き方がわかったら、
- 自分の希望の通りに、キュベットくんを動かす
という課題に挑戦します。
デジタルではなく、アナログなおもちゃでプログラミングを学ぶ意味
スタッフの方とのやりとりを通じ、デジタルではなく木製ロボットでプログラムを学ぶメリットについて2つ気づきがありました。
- みんなでやりとりしながらコーディングできること
- 動きがリアルに体感できること
みんなでやりとりしながらコーディングできること
ワークショップの中では、子どもたち同士で意見が対立することも。
「このマスに行くにはどのブロックおけばいい?」
というファシリテーターの質問に対して、
- 一人の子は赤→緑
- もう一人の子は緑→赤
- さらに別の子が黄色→緑
と言う場面もありました。
みんなでやることで、複数人数の中で、
- 自分の意見をいう
- 理由をいう
を学ぶことができます。
そして、正解した子は喜び勝ち誇ります(笑)。
間違った子は、次は正解したいので、なんでだろうと考えていました。
やりとりを通じ、自信がついたり、考えたり。
これはアナログの醍醐味かもしれません。
動きがリアルに体感できること
このワークで1番難しいと思ったのは「右と左」の指示です。
全ての指示はキュベットくん主体で出さなければいけないので、キュベットくんと自分がちがう方向を向いている時、
- 右指示を出せばいいのか、
- 左と指示を出せばいいのか、
その判断が難しいのです。
自分とロボットが同じ方向を向いている時は簡単です。
自分にとっての右は、ロボットにとっても右だからです。
難しいのは、ロボットと対面している時です。
この配置の時に、「右を向いて」と指示を出すと、ロボットは自分から見て、左を向いてしまいます。
こういう配置でキュベットくんを自分から見て右に向かせたい時は
- 自分から見て右
だから右のブロックをいれるのではなく、
- キュベットくんから見て左
だから、左のブロックを入れないといけません。
完全にデジタルの世界でプログラムを学ぼうとすると、ここでつまづく子どもが多いそうです。
リアルの世界だと、実際にキュベットくんと同じ向きに立ってみて、右を向けと指示すればよいのか、左を向けと指示すればよいのか、理解できるのです。
この理由から、アナログのプログラミングおもちゃをプログラミング教育の導入として用いる事は、デジタルのプログラミングでつまずかないために、大切だと言うことです。
他のつまずきがどれほど大きなものなのかは、ちょっと大人には想像がつきません。
算数でいうと、足し算の繰り上がりでつまづく、とか、そういうイメージでしょう。
キュベットくんはお値段29800円。
楽しめる年齢は、幼稚園〜小学校低学年かと、私は思いました。
ちょっと欲しいような、一定期間何回か体験できたらそれで満足のような。
レンタルのサービスがあったら試してみたいなーと思ったのでありました。
以上、木製プログラミング玩具「キュベット」のワークショップ体験記でした。