あるとき、こどもとの会話の途中で、「地球は回っているんだよ」という話になりました。
するとこどもの頭の中で
「まわる=扇風機」
となったようで、
「じゃあ、扇風機とどっちが早い?」と聞かれました。
というわけで考えてみました。
地球が回るのと扇風機が回るの、どっちが早い?
扇風機の回転速度はどのくらいか。
普通、まわっているもの、つまり回転体の回転速度は、一分間に何回転するか、RPM(rortation per minites)で考えます。
検索したところ、
扇風機の回転速度は、扇風機の種類や弱から強の設定によっても異なりますが、ざっくり、1000rpm(弱500ぐらい~強い2000rpm)。
つまり、1分間に、1000回転くらい。
1日にすると、1000×60×24=1440000回、回っているようです。
地球の回転速度はどのくらいか。
こちらは簡単。
皆さんよくご存知のように、地球は1日で一回転自転をしています。
回転速度を比べると、
つまり、「1分の間に何回転しているか」と言う回転速度を比べると扇風機のほうがずっと早い。
地球ってすごくゆっくり回っているの?
でも、 扇風機と地球では大きさが桁違い。
地球を赤道をたどって一周ぐるっとすると40000 km。
この距離を1日で移動するのですから、移動速度は
40000÷24≒1667km/h。
新幹線の速さは320 km/h 、飛行機の速さは864km/h。
これらの乗り物より、ずっと早いのですね。
日本の移動速度は ?
日本は赤道よりも北にあるので、日本に住んでいる人は、赤道付近に住んでいる人よりも小さい円を回っていることになります。
東京の緯度は36°ぐらいですので、1日あたり、40000×cos(36 °)=32000km移動していることになります。
つまり、東京に住んでいる人の移動速度は、
32000÷24≒1333km/h。
それでも飛行機よりずっと早いですね。
以上、
1分間当たりの回転数は、扇風機の方が地球よりずっと多いけど、
扇風機の羽が動く速さと、地球の上にのっている人が動く速さを比べると、地球の上にのっている人が動く速さの方がずっと早い と答えました。
といわれても、地球の回転の速さは大人でもなかなか腹落ちしないな……と思いました。